『 われてもすえに ― (1) ― 』

 

 

 

 

 

 

海にいるのは  あれは 天使ではないのです

 

       海にいるのは  あれは  ―  あれは

 

 

 

作戦はほぼ終結していた。

 

それはヨーロッパの端、フランスで勃発した小さな事件だった。

急な展開で始まったため、サイボーグ達は全員が集まる余裕がなかった。

 

「 仕方無いね。 僕たちだけで頑張るしかないよ 」

「 ピュンマ。 君が間に合ってくれてよかった〜〜〜 」

「 たまたま僕が地理的に一番近かったからさ。 それに ― 」

ピュンマは目の前に広がる海に目を向けた。

「 ここは僕の領分さ。  任せてくれよ。 」

「 頼む。 地上からはしっかりフォローする。 海中はどうもな・・・ 

「 アルベルト。 地上 ( うえ ) からの援護、頼むね 

「 任せろ。 」

アルベルトは浅瀬に潜航したドルフィン号のコンソール盤の前に陣取っている。

「 ぼくは一緒にもぐるよ。 君ほどじゃないけど ・・・ある程度は動けるから 」

「 ジョー。 力強いよ。 」

「 お〜〜っと 吾輩を忘れてもらっちゃ困る!  イルカか大烏賊に変身すれば

 吾輩だって海中では無敵だぜ。 」

イギリス紳士はつるり、とスキン・ヘッドを撫でる。

「 勿論頼りにしているよ グレート。 」

「 ああら わたしを忘れていただいちゃ困ります?  海の中だって索敵は

 全然おっけ〜よ?  任せてね! 」

「 フランソワーズ。 君ナシでは闘えないよ? 

 さあ 博士、 作戦をお願いします。 」

「 うむ ― 諸君。  それでは  ―  」

 

欧州在住のメンバー と 009 008 のみだったが サイボーグ戦士たちは

ドルフィン号から結束して作戦の展開を開始した。

 

 

 

   ―   ざざざざざ −−−−−−    波が穏やかに寄せ そして 引いてゆく。

 

 

ここは ・・・ フランス西部の海辺、ブルターニュ地方。

短い戦闘が今 終わろうとしている。 サイボーグたちはほぼ敵を殲滅させていた。

遠くは NBG の流れを汲むとんでもないヤツらの とんでもない野望、

はっきりいえば 迷惑至極な騒動 を 未然に防ぐことができた。

 

「 ・・・・ ふう〜〜  なんとか なったね。 」

崖の下でピュンマは大きく息をついた。

「 ああ ・・ さすがに・・・キツかったよ〜〜 海中だとどうも勝手が違って 」

「 そりゃ無理ないよ ジョー 」

「 ひえ〜〜〜 ・・・ ちょい温まってきてよいかね??

 いくらイルカになっていても ・・・我輩はもうトシじゃなああ ・・・ 

グレートは変身を解くと あたふた・・・・ドルフィン号に戻っていった。

「 アルベルトは?  

「 ここにいるぞ ・・・ ああ 穏やかな海は いい ・・・ 」

崖の上から声が聞こえた。

「 あ そこにいたの?  わたしもゆくわ〜〜〜 景色 いいでしょう? 」

「 ああ。  水平線の向こうが 晴れてきたぞ 」

「 あら素敵! ちょっと見てくるわね〜〜 」

「 気をつけろよ? まだ残党が隠れて居ない・・・とは断言できないよ 」

「 了解〜 でも大丈夫。 うふふ〜〜 わたしは 003 ですから。  」

「 あはは 了解〜〜 」

003は 身軽に崖を上っていった。

 

   カラン ・・・  小石がはがれ遥か下の海へと落ちてゆく。

 

「 ふう ・・・ わあ〜〜〜  本当! 素晴らしいわね〜  」

「 ふふん。 海の色が違うな。 この辺りは遠浅なのか?? 」

「 え・・・ いいえ。 かなり深いはずよ。 切り立った崖が海の中にもあって

  この辺りには 沈んだ都 の伝説もあるわ。 」

「 ブルターニュに沈んだ イスの都 だろ? 」

「 あら 知っているの?  」

「 有名だからな。 ケルト民族の伝説 ・・ いつの日が再び イスの都 が

蘇り パリよりも発展するのだ ってな。 

「 そ そうなのよ!  だけどね、そんな日 ・・・ ありえないわよ? 」

「 さあ なあ。  以前ここに来たことがあるのか 」

「 いいえ。 わたし 都会っ子だから・・・ でも伝説は子供の頃から知っていたわ。

 イスの都を統べていた美貌のダユー王女 にも憧れていたの 」

「 ほう?  いかにも美貌だがワガママでオトコ遊びが激しかった  そのため

 イスの都は海の底に沈んだ のじゃなかったか 」

「 それはね〜〜〜 表面上のハナシよ。  きっとね イスの都は この海辺の

 素晴らしい景色の中、栄えていたに違いないわ 」

「 ふふふ ・・・・ お前も美貌の王女様だからな 」

「 まあ よして?  わたしはそんなはしたないオンナじゃありません。 」

「 へいへい 申し訳ございませんでした。 」

「 よろしい。   ・・・ ああ いい気持ちねえ・・・ この景色は

 本当に魅かれるわあ ・・・ 

 

フランソワーズは崖の端まで歩き 大きく深呼吸をした。

水平線の彼方には 水色の空が海に溶け込むがごとく広がる。

潮騒か 風か ・・・ 細い音がずっと耳に近く鳴っている。

 

「 イスの都よ。 眠っておいで。 地上ではパリが新しい都が栄えているのだから 」

よく透る声が 海原に飛んでゆく。

「 はは 立派な 巴里の女王 だな 」

「 ふふ ・・・ ああ でもこうやって見ていると沈んだ都が見えてきそう 」

「 ふん? ここは遠浅・・・のように見えるが実際は深いんだな。

 昔は海難事故も多かったのだろう 」

「 そうね ・・・ それも伝説のせいにされているかも。 」

「 イスの伝説は異民族との攻防を揶揄している と読んだことがあるが 」

「 そうかもしれないわ  ―  イスの都よ?  まだ その日 は来ないわ。

 まだまだゆっくりお休み ・・・ 」

彼女は海に向かって立ち 大海原に語りかける。

「 このテの伝説は どの地域にも残っているな。  

 グレートの国の 円卓の騎士 伝説にしても似たような背景かもしれない 」

「 そうね ・・・ 新たにやってきた侵略者への抵抗かしら ・・・

 ああ でも本当にキレイな海ねえ  ウチの下の海とは色が違うわ 」

「 ああ ・・・ 」

アルベルトも 崖の端に立っている。

そんな二人を ジョーとピュンマは崖の途中、棚になった場所から眺めていた。

「 ふふふ ・・ 二人ともすっかりここの風景が気に入ったようだね 」

  ぽ〜〜〜ん ・・・ ピュンマは足元の小石を投げる。

しばらくして 海面に落ちる小さな音が聞こえてきた。

「 結構標高があるね 」

「 そうだね。 ホントいい景色だ。 

 ふ〜〜〜 戦闘があった、なんて信じられないな  」

「 こんな平和な地で ・・・ とんでもないよ。 

「 そうだよねえ   ―  あれ ・・・? 

ピュンマの動きが止まった。

「 どうした ピュンマ。 なにか ? 」

「 ・・・ !  しまった! ヤバいっ  アルベルト、 フランソワーズ! 

「 ピュンマ??? 」

ピュンマは血相を変えて 崖の上の二人に声を張り上げた その時。

 

     パンッ −−−−  !

 

後方から小さな炸裂音が聞こえ ほんの一瞬遅れてフランソワーズは微かに身体をひねった。

 

そして。

 

          !  ・・・  あ   あ  ぁ ・・・!

 

 

彼女の身体は ぽ〜んと宙に浮き 、そのまま消えた。

いや 崖の上で後ろから撃ち抜かれ   ―  フランソワーズは落下したのだ。

 

    フランソワーズ −−−−−−−−−−−− !!!!

 

ジョーの絶叫が海原に響く。

 

  バリバリバリッ!!!  アルベルトのマシンガンが火を吹き 同時に

なにかの残骸が四方八方に散った。

 

「 !!! クソっ!  残党兵がいたんだっ 

「 ・・・ ! 」

ピュンマのスーパーガンがトドメを刺したと同時に ジョーが崖から下の海へと身体を

躍らせた。

「 ジョー 待て! 海は僕に任せろ〜〜〜〜 004 上は頼む! 」

「 了解! こっちは < 済んだ > 」

アルベルトの返事を耳にしつつ ピュンマはジョーを追って海に飛び込んだ。

 

    う〜〜〜ん ・・・?  お。 案外水の流れが速いんだな 

 

海中に入るなり 彼は全身で水の動きの方向、速さを感知、即行で海流について

分析した。

 

    ここに落ちても 彼女ならなんとかできる・・はず。

    けど ―  狙撃のダメージがどのくらいなの か

 

≪ ジョー どこだ??  返事しろ 

ピュンマは脳波通信で呼びかける。

≪ ・・・ いない??  ほんの数秒前に落ちたはずなのに  フラン〜〜〜

 フランソワーズ 〜〜〜 どこだ!! ≫

≪ ジョー。 落ち着け。 この辺りの海流は深いところの方が複雑らしい 

≪ は はやく フランを  ≫

≪ まだ落ちて2分も経ってないよ。 大丈夫、 003だから ≫

≪ ! 見てただろっ???  直前に撃ち抜かれてたんだよ??

 ああ ・・ ぼくはあんな光景を見るために今度の作戦に参加したんじゃ ない! ≫

≪ ジョー。  いや 009。 冷静になれ。  感情的になるなよ ≫

≪ ・・・ あ  ああ ・・・・ごめん 

やっとジョーの <声> のトーンが下がった。

≪ それで ジョー、君 いまどこにいるんだい?  深度は?

 今の僕の位置から ・・・ 君の姿が見えないんだけど 

≪ ・・・ あ うん  今 ≫

ジョーは ぼそぼそと現在位置を告げた。

≪ !?  おい!  いきなりそんなに潜ったら・・・ いくら009でも! ≫

≪ けど!  フランソワーズが・・・!!!  ここまで潜っても

 彼女の姿が見えないんだ 〜〜  

≪ うん ・・・ この海流に押し流されたのかもな 

≪ くそぅ〜〜〜  ≫

≪ ジョー。 一旦 戻ろう。 地上から、ドルフィンから探索しよう。 ≫

≪ いや。 ぼくはまだまだ活動できるから。  ピュンマ 地上 ( うえ ) から

 指示を送ってくれ 

≪ ジョー ・・・ ≫

≪ ごめん。 一番に彼女を見つけるんだ。   ― なんだってあの時

 ぼくは側にいなかったんだ !??  そうすれば ≫

≪ ジョー。 それはもう考えるな。 今一番神経を集中すべきなのは ≫

≪ ・・・ わかってる。  さあ ピュンマ 地上からの探索を頼む 

≪ 了解。  ・・・ ジョー ・・・ この下になにか ある ≫

≪ なに か?  ≫

≪ ウン ・・・ とても巨大なモノ・・・遺跡かな 

≪ ・・・ 調べてみる。 上からも頼む 

≪ 了解。 おい 無理するな ― といっても無理するよな。 

 とにかく上からの援護を急ぐよ ≫

≪ 頼む ≫

じゃ・・・と ピュンマは驚くほどの高速で地上に戻っていった。

 

  しゅーーーーー   

 

ジョーはさらに海中深く潜ってゆく。

ぐん・・・っと水温が下がり 水圧も上がる。 凍り付く、というほどではないがかなり冷たい。 

生身の人間はおそらく一たまりもないだろう。

 

    くそ〜〜〜 いかに彼女が003だって 一番生身に近いんだ!

    一分でも早くみつけなければ。  あの損傷だし ・・・

 

ジョーのアタマの中にははっきりとあの残像が残っている。

 ― 弾丸が 彼女の身体を後ろから撃ち抜き ・・・ 貫通してゆく様を・・・

 

    くそ〜〜〜〜 もう二度と見たくないのに!

    いや! 彼女をみつけ連れて帰り治療して復帰できたときに

    ぼくは アレを忘れていいんだ。

 

    それまでは ぼ〜〜〜っと油断していたぼく自身への戒めなんだ、

    幾度でも脳内再生しなくちゃいけない!

 

    ぼくが ― ぼくが彼女を置いてゆけるわけがない!

    しかし ここは  ・・・ なんだ???

 

    水の色が 変わった?  ―  あ 海流が止まってるんだ・・?

 

 

ジョーはスピードを落とし、慎重に潜っていった。

 

 

      ゆら〜〜〜ん  ゆら ゆら ・・・とろ〜〜〜ん ・・・

 

海水の動きが鈍くなった頃 なにか大きなモノが見えてきた。

 

「 な なんだ???  あれは ・・・ 尖塔? 教会 ・・ いやちがうな

 十字架はみえない ・・・ わあ・・・建物がたくさんある ・・・ うわ??? 」

一瞬 なにか大きな幕に囲まれた、と感じたが   ―  次の瞬間。

 

「 ???  ここは・・?  海中のはず・・・だけど 空気がある???? 」

ジョーは 石造りの回廊に着地していた。

 

   こ  ここは ・・・?  宮殿の廊下か??? 

 

 

 コツ −−−− ン   コツン  −−−−

 

回廊の奥から足音が聞こえてきた。

 

 

 

 

 カラン ・・・。  燃える色の輝石が数個、床に散らばった。

 

「 ふう〜〜〜〜 ああ もう飽きてしまったわ 」

輝石を似た色の髪に手を統べられ 若い女性がため息をつく。

「 なにか楽しいことはない? ねえ ばあや〜〜〜 」

「 姫さま ・・・ お遊びの石をお拾いしてもかまいませんか? 」

彼女の脇で年配の女性が 灰色の髪を震わせている。

「 え?  ああ ・・・ いいわ ばあやにはキツイでしょう、私がやる。 」

「 そんな姫様が 」

「 い〜の〜  床に這いつくばるのも楽しいわ。  あ〜〜 たいくつ! 

 

  ふう 〜〜〜〜 白い腕が空中に付きだされ 次の瞬間 えい、と床に屈んだ。

 

「 ほうら 全部集めたわ。 

「 恐れ入ります、姫さま。 お手は汚れませんでしたか? 」

「 全然。 この部屋の床はいつもぴかぴかだわ 」

 

ぱたぱたぱた ・・・ 遠慮がちに でも 焦った足音が近づいてきた。

「 まあ どこの粗忽モノでしょうか 姫様のお居間が近いというのに 

ばあやは眉を顰め 立ち上がった。

「 ちょっと止めて参ります 姫さま 」

「 あら いいのよ ばあや。 なにか起きたのなら 少しは退屈から

 逃れられそう〜〜 」

「 まあ なんということを。姫さま 」

「 だってぇ〜〜 ほっんと退屈なんですもの〜〜〜 」

 

  トン トン  トン ・・・ 入口の帳が軽く音をたてている。

 

「 姫さま  ダユーさま〜〜 

「 あら なあにい? 」

「 あの ・・・ 侵入してきたものが ・・ < うえ > から ・・・ 

「 ??? まあ ・・・ すぐに行きます! 」

「 姫さま!  警護のモノにお任せくださいな 

「 ちょっと見てみたいだけよ  いいでしょう ばあや 」

「 ・・・ ご覧になるだけ ですよ? 」

「 は〜い♪ このコルヌアイユの海に誓って。 

「 それでは ばあやもお供いたします。 」

「 まあ ・・・ いいわ。 ね その落ちてきたものはどうしているの? 」

「 どうぞ こちらへ。 」

「 楽しみ〜〜〜〜 」

姫君は 長い裳裾をひょい、と腕かけると、白い素足を惜し気もなくさらした。

「 姫さま!   おはしたない! 

「 え〜〜 急いでゆきたいの。 さ 行きましょ ばあや。 」

「 お供いたします 」

 

   コツ コツコツ ・・・ 軽い足取りで姫君は回廊を歩んでいった。

 

 

「 ― これ ? 

「 はい 姫様。 < 上 > から落ちて参りました。 

 海に落ちた時、我らが都からの海流に巻かれ運ばれた様子であります。

姫君の前で 護衛の兵士は低頭している。

「 ・・・ 赤い服を着ている ・・・ 」

「 姫様〜〜〜 !  これは禍々しいモノです〜〜〜 すぐに捨てなければ 」

ばあやは姫の後ろで右往左往している。

「 またこの都に災いをもたらすにきまっています!

 都合のよいことに 今 これは弱っていますから・・・このまま捨てれば 」

「 ばあや。 すぐに侍医先生を呼んで。 」

「 ひ 姫様〜〜 これはもう虫の息・・・ ほら 胸を撃ち抜かれていますし

 とても助かりませんよ 

「 真珠を飲ませれば・・・ きっと息を吹き返すわ  

「 ! 姫さま! 」

「 すぐに侍医先生を。   ねえ あなた ・・・ 今すぐに助けてあげる。 

ダユー姫は ぐったりと横たわっている < 赤い服のモノ > に話かける。

「 ・・・ キレイな金の髪 ね。 あなたの瞳の色を知りたいわ 

 冷たい・・・ ああ こんな穴があいてしまって ・・・ 」

姫はそっと手を伸ばし 横たわっているモノ の頬に触れる。

そのモノは 赤い奇妙な服を纏っているが、胸には大きな穴が開いてしまっている。

整った顔立ちは 血の気がなく、乱れた金の髪が纏わりついていた。

「 ほうら・・・もうこと切れておりますですよ。  お手をお離しくださいまし。

 下男どもに始末させましょう 」

「 いいえ。 まだかすかに・・・ 息をしているわ。

 侍医先生を呼んでちょうだい。 ばあや、新しい夜着をもってきて。 

 ああ 私のでいいわ。 身丈は同じくらいだと思うから 

「 姫さま 〜〜 

「 ほら 急いでちょうだい。  そして誰か侍医先生を! 

「  ―  かしこまりました。 そのモノはばあやが世話をいたしますよ。 」

「 ありがとう ばあや!  私も手伝うわ。 

姫は < 彼女 > の顔をじっとみつめた。

「 ねえ。  生き返って。  この都には命を紡ぐ真珠があるの。

 あなたに生命 ( いのち ) へのエナジーをあげるわ 」

 

   バタバタバタ −−−   タタタタタ ・・・

 

「 姫君〜〜〜〜 お呼びとか・・・ 如何なさいましたあ〜〜〜 」

大声と共に 肥満体の老人が息を切らせつつ到着した。

「 あらあ〜〜〜 侍医先生。  助けてくださいな。 」

姫君は戸口に飛んでゆき 帳を大きく持ち上げた。

 

 

 

「 ―  すご  ・・・ い ・・! 頬に赤味が ! 

「 当然です、姫君。 海の真珠、生命 ( いのち )の真珠 を

 処方したのですからな。 

侍医ドノは 白い顎髭を扱き、うんうん・・・と頷いている。

「 ありがとう〜〜 侍医先生〜〜  」

姫君は ぽん、とご老体に飛び付いた。

「 おっと 〜〜   姫君〜〜  老人を虐めんでくださいませ。 」

「 あら 感謝していますのよ?  ねえ ねえ 先生、 あとどのくらいで

 このヒト ・・・ 目を覚ますのかしら 

「 う〜む 早くても明日、ですな。 なにせ酷い傷を負っていましたからなあ 」

「 そうなの・・・ 可哀想に・・・・  あ  あら??? 」

「 ほ? どうしましたかな。   お?  おおおおお 

二人が目を見張る中  寝床に横たわる赤い服のモノは ゆっくりと目を開いた。

 

    「  ・・・ こ   こ は ・・・・?  」

 

 

 

Last updated : 11,29,2016.                        index       /      next

 

 

***********    途中ですが

フランちゃんが〜〜  は コゼロ の あのシーン??

短くて すみませぬ〜〜〜〜 <m(__)m>